利用規約の変更は一方的にできる?

以前申込みしてたインターネットサービスの利用規約を変更すると運営会社から通知がありました。ユーザーが同意していないにも関わらずこのような変更は可能なのでしょうか?

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  1. リーガルチェック より:

    ウェブサービス、SaaS、サブスクリプションなどの利用前に「利用規約」という言葉を目にするが、これは「定型約款」というものに当たります。

    定型約款とは
    ①ある特定の者が不特定多数の者を相手として行う取引であって、②その内容の全部又は一部が画一的であることがその双方にとって合理的なものを「定型取引」と言い、③その定型取引において、契約の内容とすることを目的としてその特定の者により準備された条項の総体を言います。

    定型約款によって契約成立させるためには
    ①定型約款を契約の内容をする旨の合意をしていたか、又は②あらかじめ定型約款を契約の内容とする旨を相手型に表示していたかのいずれかの場合において、定型取引を行う旨の合意がされたことを要するとされており、この要件を満たす場合には、仮に相手方が個別の条項の内容を認識していなくとも合意されたものとみなし申し込みを行ったことになります。

    定型約款の変更
    定型約款準備者は、相手の同意を得ることなく一方的に契約の内容を変更することができます。
    この場合、①相手方の一般の利益に適合するとき、又は②⑴定型約款の変更が契約目的に反せず、かつ、⑵変更に係る諸事情に照らして合理的であると認められるときに認められます。

    約款の変更手続き
    定型約款準備者が定型約款を変更するとき、①定型約款を変更する旨、②変更後の定型約款の内容、③効力発生時期を周知することが必要です。一般的に、インターネットサービスでいえばホームページ上で適宜その旨を公表することが考えられますが、書面や電子メールで通知を行うと言った方法もあります。

    ■解決力
    以上から、今回の利用規約変更が、契約の目的に反せず、合理的なものであるかどうかを判断する必要があります。今回の変更がユーザーにとって有利なものであれば、広く許容されることは言うまでもありませんが、不利益なものであれば、❶変更の必要性、❷変更後の内容の相当性、❸定型約款の変更をすることの定めの有無や内容、❹その他の変更に係る事情を加味して判断します。
    これらを客観的に考え、認められない事情がある場合には、その約款の変更は効力を生じないことになります。
    一度、これらを踏まえて検討主張してみてはいかがでしょうか。

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